白々しいね、地球さん

 それでも僕は信じてる。
 
確かに君は嘘つきだった。
何がどうというのは説明しずらいが、少なくともロイヤルミルクティーが好きというのは、真実ではなかったね。
確かに異性からの受けは良いのかもしれない。ブラックコーヒーにタバコなんて、愛嬌がないからね。それでもって馬鹿な奴に限って、夢みがちなものだ。その点、君みは良い夢を異性に見せていた、僕からすれば、慈善事業に思えたよ、全くね。しかし、君も選りすぐりの人間を選んでいたのだから、馬鹿と君は五分の関係だったかもしれない。
  今、地球は振り子の様に揺れている、大規模地殻変動なんて、地球様もついていないね。
長い間、自分勝手な生き物達を養い続けてきたのに、最後はまるで朝食の卵の殻のゴミの様に崩れるんだから。
 にしても君は"最後まで貴方といる"何て言ったくせに、別の男にチケットを貰ったら、直ぐにロケットに乗ってしまったんだから、やっぱり嘘つきだった。
 今僕の目の前に津波が迫っている、逃げるなんて事はしない。最後まで地球上の生物としての義務を全うするよ。
 
 しかし、まー僕は信じてるよ 、君が無重力の中、罪悪感に苛まれることを。

Frank Dazai作品集

生前、彼の書いた主にショートショート、短編、また彼のライフスタイル等を掲載しております。 お時間があるとき、コーヒー片手にタバコを口許にお読み下さい。 お時間はとらせません。

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